学校生活における注意点
- 監修: 医療法人財団 荻窪病院 血液凝固科 部長 鈴木 隆史 先生 臨床心理士 小島 賢一 先生
相互理解と信頼関係
優しさと理解が、子どもたちの楽しい学校生活の軸となります
入学にあたっての体制づくり
学校の授業や活動に関して、原則として禁止事項や制限はありません。原則、他の子どもたちと同じように参加してかまいません。
ただ、校⻑、学年主任、担任の先生、体育教師、養護教諭などの間で、ケガをした場合の対処法などについては心得ておく必要があります。校医が血友病について詳しくない場合もありますので、事前に子どもの主治医や保護者とよく話し合い、相互理解を深めておくようにしましょう。さらにそれに加え、教育委員会や福祉などの行政と連携できる体制を整えておけば、出血時にも万全です。
保護者の気持ち
血友病の子どもを持つ保護者の多くは、わが子に「できる限り血友病ではない子どもと同じように学校生活を送らせたい」「体育の授業や校外学習などの学校行事も可能な範囲で参加させたい」と考える一方で、ケガや事故を心配しています。保護者と学校、病院の三者で、コミュニケーションを図り、万が一の事態への対策が十分に考えられ、保護者と学校の間に信頼関係が築かれていれば、子どもも楽しく学校生活が送れるようになるでしょう。