学校生活における注意点

  • 監修: 医療法人財団 荻窪病院 血液凝固科 部長 鈴木 隆史 先生 臨床心理士 小島 賢一 先生

学校行事への参加

学校行事も、注射をしていれば、参加することに全く問題ありません。

宿泊を伴う行事の場合

修学旅行や移動教室など宿泊を伴う行事では、通常、家庭で薬を予防的に注射して参加します。旅行の途中で登山や水泳などの予定があり出血のリスクが高くなる、また出血してしまった、といった場合は、必要に応じて宿泊先で凝固因子製剤を注射することになります。

Check Check

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  • 宿泊先などで他の子どもから見られることなく自己注射ができる部屋を確保する。
  • 野外で活動中は子ども自身が凝固因子製剤を持ち歩くと子どもの負担になるため、保冷箱や冷蔵庫で保管する。
  • 緊急時に備えて、宿泊先近辺の血友病治療が可能な医療機関を保護者に確認する。
  • (自己注射ができる子ども)自己管理をさせてください。
  • (自己注射ができない子ども)保護者から宿泊先近辺の血友病治療が可能な医療機関に、事前に連絡しておいてもらう。

宿泊を伴わない行事の場合

運動会など体をたくさん動かす学校行事の場合、通常、家庭で薬を予防的に注射して参加します。また、遠足など学校を離れる行事のときは、宿泊を伴う場合と同様の対応でよいでしょう。宿泊を伴わない遠出でも、特に都道府県をまたぐ場合などは、事前に訪問先近辺の医療機関を保護者に確認しておく、または保護者から医療機関に連絡しておいてもらうと安心です。

宿泊を伴わない行事の場合

■旅行や遠出に持参させるもの

  • 健康保険証
  • 医療費
    (届け出をしている医療機関以外では血友病治療の医療給付が受けられない場合や複雑な手続きが必要なこともあるため)
  • 病型や症状、治療法を記載した紹介状
  • 凝固因子製剤と注射器具
    (常温保存できますが、直射日光は避けましょう)