こんなときどうする?-乳幼児編ー
- 監修: 九州大学病院 小児科 助教 石村匡崇 先生
きょうだい児や他の保護者への病気の説明
血友病ではないきょうだい児や、他の保護者の方にはどのように病気のことを伝えればよいのでしょうか︖
きょうだい児にも年齢に応じて説明してあげるとよいでしょう。
他の保護者の方への説明は状況によって変わってきます。
きょうだい児への血友病の説明
きょうだい児にも年齢に応じて理解できるレベルで血友病について説明してあげるとよいでしょう。そして、患児にはより注意が必要なこともあるけれど、きょうだい児のことも同じように大切に思っていることを話してあげると、安心すると思います。
その際に、患児が出血したときにはすぐに周囲に知らせるなど、一緒にサポートしてほしいと伝えることで、責任感が生まれたり、疎外感が解消されるかもしれません。ご家族から説明するのが難しいときは、主治医や看護師に相談してみてください。
他の保護者の方への説明 ― どのようなときに説明する?
子どもの同級生などの保護者の方に、病気のことを説明するかどうかはケースバイケースです。説明が必要なのは、定期補充療法をしていない場合です。定期補充療法をしている場合より出血リスクが高いため、親以外の方にも注意をして異常に気づいてもらい、早く対応できるようにするためです。逆に、定期補充療法でしっかり管理できているときは、あえて説明する必要はそれほどないかもしれません。
【説明の仕方】
基本的には、病名と症状、転倒・頭部打撲・いつもと様子が違うようなときには連絡してもらえるよう対応方法を説明するのがよいでしょう。定期補充療法で出血がコントロールできている場合や、ご家族が一緒に行動できる場合には、「血が止まりにくい体質」「⻘あざができやすい体質」などと、簡潔に伝える方法もあります。
注射をすれば他の子と変わらないことを説明すると、血友病のことを知らない他の保護者も安心して一緒に子どもたちを遊ばせることができるでしょう。