こんなときどうする?-学生編-

  • 監修: 東京医科大学病院 臨床検査医学科 助教 備後 真登 先生 助教 近澤 悠志 先生

血友病のことを話すかどうか悩むとき

血友病のことを周囲の人に「話す」か「話さない」か――その間で気持ちが揺れ動いている人もいるかもしれません。
自分が血友病であることを、すべての人に知ってもらう必要はありません。自分の大切なことを話してもいい相手かどうか、どこまで詳しく話すのかを、ご家族や主治医とも相談して、慎重に判断してください。話す場合には、プライバシーを守ってくれるようにお願いしましょう。

学校の先生への説明

学校では体育の授業や部活のほか、体育祭や修学旅行などさまざまなイベントがあります。血友病であることを全く知らせずに、学校生活を送るのはリスクが高いので、万が一に備えて、 校⻑先生、学年主任、担任や体育担当の先生、保健室(養護)の先生 など、必要と判断した先生には、ご家族から病気のことを話してもらうとよいでしょう。その際、次のようなことを伝えておくとよいでしょう。

学校の先生への説明

具体的な説明が難しい場合は、 主治医や看護師などの医療関係者に話してもらえるよう、病院で相談してみてください。 製薬会社が作成している学校関係者向けのパンフレットを渡して、読んでもらってもよいでしょう。

クラスメートや友達への説明

クラスメートや友達には、「足が悪い」「体が弱い」「関節が弱いので病院に通っている」「血が止まりにくい体質」など、簡単な説明で十分な場合が多いようです。誤解や差別されるかもしれないという不安感や、血友病を理由に気を使わせてしまうのは嫌だという気持ちがあるのなら、無理に話す必要はないでしょう。

一方で、クラスメートに話しておくことで、体調が悪いときにサポートが得られたり、万が一のときの対応がスムーズになるといったメリットもあります。

話してよい相手かどうかは、友達との付き合いのなかで自分で判断するしかありません。また、中学では理解が得られなくても、高校生になると精神的にも大人に近づき、わかってくれる人も増えていくでしょう。前向きに行動し続けることで、信頼し合える「真の友達」と出会えるといいですね。