こんなときどうする?-乳幼児編ー

監修︓九州大学病院 小児科 助教 石村匡崇 先生

集団生活を始める

保育園・幼稚園への入園は可能でしょうか︖

集団生活は、幼稚園なら3歳頃、保育園なら早い場合は0歳から始まります。
血友病のお子さんが集団生活に入ることについて、基本的には問題はありません。ただし、それぞれの園には、血友病であることを伝え、理解していただくようにしましょう。

園生活を始めるときの対策

入園時には、まず担任になる先生や園長に面談する機会を設けてもらい、血友病であること、生活上、特に気をつけてほしいことなどを伝えておきましょう。また、園の看護師さんや保健師さんがいる場合は同席していただくとスムーズです。

【伝えることの例】

  • 血友病によって、普通の動作や食べ物が制限されることはないこと
  • からだがぶつかる運動や、高い所から飛び下りるなど関節に負担がかかる運動は避けてほしいこと
  • 定期補充療法を行っていても、頭やからだをぶつけたり、ケガをしたときは受診や製剤注射が必要になる可能性があること
  • よくある出血のときの対処法
  • 緊急時の保護者への連絡方法や主治医の連絡先 など


ご自身でうまく説明するのが難しい場合は、かかりつけの医療機関にご相談ください。
血友病についてのパンフレットを持参し、お渡しするのもよいでしょう。

登園が始まったらコミュニケーションを密に

登園し始めたら、毎日の連絡ノート、送迎のときの会話などを活用して、生活状況や体調に関する情報をできるだけ共有するよう努めましょう。毎日の状況を知るなかで改善してほしいことが出てきたら、ぜひ伝えるようにしてください。

登園が始まったらコミュニケーションを密に
  • *︓ 幼稚園・学校の先生向けに、疾患や緊急時の対処法などを紹介した冊子「血友病の子どもたちを担当される先生方へ 」がありますので、主治医におたずねください。
    また、「学校の先生方へ」もご参照ください。