こんなときどうする?-学生編-

  • 監修: 東京医科大学病院 臨床検査医学科 助教 備後 真登 先生 助教 近澤 悠志 先生

どんな部活がよいか悩んでいるとき

文化系の部活であれば、どの部活に入部してもおそらく問題はないでしょう。
一方、体育系の部活を希望するなら、空手、柔道、ボクシング、レスリングなど格闘技や、ラグビーのような体の激しい接触があるスポーツは避けることをおすすめします。血友病患者さんが行うスポーツを安全度別に分類した表がありますので、部活選びの参考にしてください。
ただし、出血を起こしやすい部位や出血の程度には個人差がありますので、安全でおすすめのスポーツの場合も、簡単に入部を決めてしまわないようにしましょう。例えば、同じ水泳部でも学校によって練習量やレベルに差があります。また、文化系の音楽部で大きな楽器を担当してひじの関節に負担がかかることもあります。希望する部活の活動状況を事前に確認し、主治医やご家族、できれば部活のコーチや顧問の先生にも相談して、楽しみながら長く続けられる部活を選びましょう。
 

米国血友病財団によるスポーツのリスク分類

リスク分類スポーツの種類
低リスク
  • アーチェリー
  • アクアビクス
  • ゴルフ
  • 太極拳
  • 水泳
  • ウォーキング
  • ボート漕ぎ
  • ハイキング*
中リスク
  • ジョギング
  • テニス
  • マウンテンバイク
  • スノーボード
  • ヨガ*
  • サーフィン*
  • バレーボール*
  • トラック競技*
  • スキー*
  • 水上スキー*
  • 野球**
  • サッカー**
  • ローラースケート**
  • バスケットボール**
  • 乗馬**
  • アイススケート**
  • スケートボード**
  • ジェットスキー**
  • ダイビング競技**
  • 体操競技**
  • サイクリング**
  • ダンス**
  • ロッククライミング**
  • 武道(空手、柔道、剣道など)**
高リスク
  • アメリカンフットボール
  • ラグビー
  • ボクシング
  • 重量挙げ
  • レスリング
  • ホッケー*
  • トランポリン*

リスク分類はあくまでも目安です。

*:運動の種類や量により出血リスクが変わることがあります。
**:運動の種類や量により特に出血リスクが大きく変わるため、十分な注意が必要です。
Playing It Safe, Bleeding disorders, sports and exercise. National Hemophilia Foundation, 2017を参考に作表