こんなときどうする?-治療と生活編-

  • 監修: 広島大学病院輸血部 部長 藤井 輝久 先生
    奈良県立医科大学附属病院小児科 教授 野上 恵嗣 先生

転居するとき

家族で転居をすることになりました。
現在の病院には通院できなくなりますが、転居先でもこれまでと同様に治療を受けるためには、どうすればよいでしょうか?

転居に伴い、主に次の準備が必要です。

  1. 転居先から通院できる血友病診療施設への転院
    主治医に相談して、転居先で通える医療施設を紹介してもらい、これまでの治療経過などを紹介状に書いてもらうと、スムーズに転院できるでしょう。また、現在の医療施設が包括的な治療が受けられる血友病センターで、転居先からも無理をすれば通院できるような距離であれば、普段は転居先近隣で治療を受けて、年1回は現在の病院を受診するなど、今後の受診形態を主治医と相談の上、決定するのもよいでしょう。
     
  2. 医療保険関連の手続き
    • 「医療保険」、「特定疾病療養受療証」
      患者さん本人や保護者の勤務先が変わらなければ、医療保険の窓口で住所変更をするだけでそのまま使えます。「国民健康保険」の場合は、手続きの窓口が市区町村ですので住所地の窓口に届け出が必要です。
    • 「小児慢性特定疾病医療費助成制度」(20歳未満)、
      「先天性血液凝固因子障害等治療研究事業」(20歳以上)
      医療施設と住所地の保健所の契約ですので、医療施設が変わる場合も、住所だけ変わる場合も、転居前に主治医か保健所に相談し、申請方法をご確認ください。
    書類の不備で助成が受けられないということがないように、転居が決まったら、早めに主治医か病院の窓口で相談しましょう。
医療保険関連の手続き