血友病患者さんとご家族のための情報誌「ECHO」

血友病のそこが知りたい
先輩ママに聞く② 幼稚園・保育園・小学校とのかかわり方、ママ友とのつきあい方

前号に引き続き、本コーナーでは、同じ患者会で活動しながら交流を重ねてきた4人のお母さんからお話を伺いました。幼稚園・保育園・小学校の入園・入学時に配慮したこと、ママ友とのおつきあいの中で注意したことなどについて語っていただきました。

幼稚園・保育園・小学校とのかかわり方

幼稚園・保育園

広がる選択肢

血友病のお子さんを取り巻く環境は変化しており、以前は幼稚園入園が難しかったそうですが、現在は問題なく入園できることが多いようです。若いお母さん方は保育園に預けて仕事を続けている方も少なくないです。

元気な姿を見てもらおう

幼稚園を選ぶときは、まず血友病でも受け入れてくれる園を探しました。園が見つかったら、願書提出後、園側と面談しました。

上の子が在園していた園にそのまま入る子もいます。上の子が在園していると、保育参観などに下の子を連れて行きますから、先生方が元気に動いている子どもの様子を見ています。血友病の子どもに接する機会が少ない先生方には、実際に子どもが動いている姿や、それを親がどのように見守っているかを見てもらうことが大切です。

対処法は具体的に

何かあったときにはもちろん親が駆けつけますが、念のためにかかりつけの医療機関の連絡先を園に伝えておきました。血友病を解説する小冊子(下記URL参照)もお渡ししました。入園を機に定期補充療法を始めれば、園に「予防のため注射している」と伝えることができ、園側も安心できます。先生方は日頃から園児たちに事故が起きないよう注意を払っていますので、安全対策は血友病の子どもも他の子どもと同じであり、けがをしたときの対応だけが異なるとお伝えしました。

園に製剤をストック

在園中は製剤を園の冷蔵庫に置いてもらい、ぶつけたり転んだりしたときは電話をいただいていました。でも、定期補充療法を始めていたので、実際に園で注射したことはほとんどありませんでしたね。

補助の先生がつく?

園からの提案で、補助の先生をつけていただいたこともありました。補助の先生がつくかどうかはお住まいの自治体や園によっても異なるようですので、入園を希望する園に確認してみてください。

ポイント

小学校

面談で理解を深める

小学校入学前は、校長先生、副校長先生、養護教諭の先生などと面談を行い、病気について説明しました。入学後は担任の先生にも説明しました。学校は幼稚園より校舎やグラウンドが広く、多くの児童が集団で移動しなければならないため、ぶつかったり、転んだりしやすいと言われました。

ケア用品も持参

保健室や校長室などに製剤を置いています。また、製剤を使うほどではない傷や鼻血用のケア用品も持参しています。何かがあって親が駆けつけることが難しいときは、かかりつけの医療機関への連絡や受診を学校にお願いしています。定期補充療法をしていますし、高学年になれば自分で注射ができますので、これまで大事に至ったことはありません。

製剤は肌身離さず

学校行事のチェックは欠かせません。運動会や予行演習など激しく動くことが予測できる日には注射しています。校外学習などで学校から長時間離れるときは、本人に製剤と宛先の入っていない紹介状を持たせています。また何かあったときのために、製剤は必ず本人に持ち歩かせています。いつ豪雨や地震などの災害に遭い、自宅に戻れなくなるかわかりませんので、お子さんから製剤を離さないことが大切です。

体育は参加? 見学?

出血を繰り返す場合、学年便りなどで体育の学習予定を確認したり、本人に授業内容を確認したりして、出血の原因が体育と考えられたら、子どもには合わないのだろうと見学させるようにしています。学校から「運動会で組体操をしますが、倒立をしても大丈夫ですか」とお電話をいただくこともあります。その場合は家で練習して、関節などに負担がないか確認しています。

ポイント

ママ友とのつきあい方

乳児期・未就園児期

病名ではなく症状を説明

公園や児童館などに行けば、子どもの遊ぶ様子を一緒に見守るママ友ができますよね。ママ友には病名を伝えるのではなく、「血が止まりにくい体質」「痣ができやすい体質」と、症状について説明していました。こちらから病気について話すことで、「実はうちの子もこういう病気で」と打ち明けられることもあり、公にしないだけでそれぞれ事情を抱えていることがわかって、距離が縮まることもありました。

話すデメリットとメリット

もちろん、病気についてママ友に話さないお母さんもいます。どちらが正しいということではありません。直接話していない人にいつの間にか伝わっていたり、病気を誤解して心ない言葉を口にする人がいたりしました。それでも、兄弟がいれば両方から目を離さずにいるのは難しいので、一緒に子どもを見守ってくれるママ友がいるのはありがたかったですね。

ポイント

入園後

頼もしい女子のお友達

入園後は保護者会などで、病気について話しました。

やはり症状を伝えて、ぶつけたり出血したりしているのを保護者の方やお子さんが見かけたら、近くにいる大人に伝えてほしい、とお願いしました。保護者の方の負担にならないように、症状と対応について簡潔に話しました。保護者の方からお子さんたちに伝わると、女の子がよく見てくれていることに驚きました。男子より女子のほうがしっかりしていて面倒見がいいのか、転んだりぶつけたりしていると、先生や保護者に報告してくれるので助かりました。

ポイント

小学校入学後

親同士の関係に変化

小学生になれば、親同士がかかわる機会は少なくなります。クラス替えも頻繁にあり、病気について伝える必要性を感じないため、話していません。習い事で会うママ友にも伝えていません。しかしスポーツ少年団などに入団している場合は、練習時間も長いですし、けがをしたときの対応のためにも、指導者やママ友に伝える必要性が出てくると思います。

ポイント

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